海沿いなのに、海が見えない…… ニンガルー海岸は “見えない絶景”  Esode09/Part2

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海が見えない海岸線
2023年11月17日
Nanutara Roadhouseからエクスマウス(Exmouth)まで340km。
ノースウエスト岬の先端近くに位置し、とにかく“何もない平原”を延々と走ることになる。

延々と続く草原
ここら辺の蟻塚は丸くて大きい

Exmouthが近づくと、海岸と並走する細い道が続く。
……のだが、海はほとんど見えない。

岬の先端側にも、西海岸のニンガルー(Ningaloo)方面にも行ってみたが、
道は海岸から数百メートル離れていて、ここでも海が見えない。

ところどころ海へ向かう枝道はあのだが、途中から、深くてサラサラの砂になり、重い荷物を積んだロードタイヤでは太刀打ちできない。(正直、ブロックタイヤでも私の腕ではどうにもならないだろう)
砂が深くなる手前で、なんとかUターンして戻ってくるのが精一杯だ。
人も見かけない。
こんな所でスタックするのは御免だ。

そんなわけで、美しいと言われるニンガルーの海岸は、ほとんど見ることができなかった。

ここは、ランクルが日常
ここは4WDに極太ブロックタイヤが日常なのだと痛感した。
実際、トヨタのランドクルーザー率が異常に高い。
感覚だが、4割近くいそうだ。
日本みたいに「カッコつけ」ではなく、完全に実用品。
ランクルが乗用車ではなく、常用車の世界なのだ。

海へのアクセスが難しく、Exmouthは思いつきでふらっと来て楽しむには難易度が高そうだ。
ジンベエザメ・ウォッチング(季節外れだけど)やダイビング、ボートツアーなど――
事前に計画して楽しむ場所なのだろう。
ファミリーキャンプは別として。

実は私は、20代後半〜30代前半にかけて、結構マジでスキューバダイビングをやっていた。
今回の旅でも「せっかくオーストラリアに行くなら、憧れのグレートバリアリーフを少しでも潜りたい」と思ったのだが、さすがに30数年ぶりは危険だ。
ダイビングショップで再講習を受けてリターンダイブ…という手も考えたが、費用もかかるし、あれこれ欲張るのも、どうかと思いやめた経緯がある。
ダイビングが現役だったら、ここは最高に楽しめたと思う。

それでも人は、楽しそう
そんな中、隣の部屋の中年夫婦や、顔見知りになったオランダ人家族は、いたって普通の観光客だ。
正直、何を楽しんでいるのかよく分からない。
昼から部屋前のベランダでビールを飲んで、お喋りばかりしている。
部屋の前をエミューがウロウロして――まあ、それはそれで面白いと言えば、面白いのだが……。

部屋の前の道をうろつくエミュー
宿泊した部屋の隣にダイブショップがあった

併設しているキャラバンパークのキャンパーたちは、日がな一日タープの下でチェアに座り、本を読んだり、ぼーっとしたりしている。
ギラギラの太陽の下でめちゃ暑い。
赤土も舞って鬱陶しい。
4,5日ならわかるが、彼らは2週間も3週間もいる。
何が楽しいんだろう。
この国の“休み方”は、日本とはだいぶ違うと思う。

たぶん彼らは、家族と一緒にアウトドアで“非日常”を過ごせれば、それで満足なのだ。
だから、子どもがいる家族にとって、プールは絶対に外せない設備だ。
それと、恋人たちにも。
プールでくつろいでいるカップルをよく目にする。
どこの宿にも必ずと言っていいほどプールがある。

リゾート入口
キャンプサイト入口
レストラン横のプール

105kmじゃ、そうなるよな……。
2023年11月18日
Exmouthを後にしてCarnarvonへ移動。
地平線が続く広大な草原の中を、ひたすら南下する。

横風が強い。
風が吹いたり止んだりするので厄介だ。
吹き始めが横からの突風になり、バイクが一気に横に持っていかれる。
風が強くても吹き続けているなら安定するのだが、断続的な突風は結構、怖い。
時速105km。
体を屈めて走行する。
胸がタンクバックに付くくらいまで、伏せて走るので腰が痛くなる。

後ろに後続車が追いつく。
105kmじゃ、まあそうなるよな……。
ミラーでチラチラ確認しながら走る。
申し訳ないと思う一方で、少し安心する。
後ろにつかれるのは嫌だが、これで何かあっても、助けてもらえる。

しばらくこの状態が続いたが、ついに後続車が痺れを切らして追い抜いていった。
どんどん小さくなって――また360°、ひとりぼっち。
不安が募る。

Carnarvonまで360km。
こんな走りが延々と続いた。

今晩はキャンプするつもりで、キャラバンパークまで辿り着いた。
が、テント泊するには風が強すぎる。
入口でバイクに跨ったまま、急遽近場のモーテルを探して予約した。

急遽手配したモーテル

夜中、腰の痛みで目が覚める。
まずい。
今まで腰が張ることはあっても、痛くなることはなかった。
腰が辛いときでもバイクを降りて30分もすれば、何事もなかったように忘れていたのに。
いよいよ長距離バイク乗り“あるある”、腰と尻の痛みとの闘いが始まるのか……。

幸い、翌日には快方。
昨晩、腰に負担がかかるキャンプをしなくて良かった。

オーストラリア一周バイクツーリング DAY25、26。
Exmouth/Carnarvon泊 この間の走行704km

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