金髪の女の子と、じーさんのガレージ……Queenstown 年代物のハンター・ホテル                          Episode09/Part4

オーストラリアツーリング総まとめ(ルート・装備・危険)はこちら → 一周まとめ

古き良きハンター・ホテル
2024年1月11日~1月12日
(Episode08から続く)
思わず熟睡してしまったベンチから腰を上げ、宿を探すと、わずか100m先にあった。

Historic Hunter Hotel。かなり年季の入った、B&B形式のホテルだ。
この建物も、タイム・スリップ感が半端ない。

一見するとホテルには見えない。
通りに面してBARの入口のような、ドアがあるだけで少し躊躇する。
恐る恐るベルを鳴らすと、しばらくして4〜5歳くらいの金髪の女の子が顔を覗かせ、中へ入れてくれた。
よたよた歩いて、お人形さんみたいだ。チョーかわいい。
入れてくれたのはいいが、女の子はつぶらな瞳でこちらを見詰め、じっと立っている。
無言が続く。

えっ、どーしよう。

しばらくすると、お爺さんと思しき初老の男性が現れ、ホットした。
じーさんが部屋に案内してくれる。
部屋は2階。
こじんまりとしていて清潔だ。
シャワーとトイレは共用。私の部屋のすぐ隣にあった。

Historic Hunter Hotel
玄関を内側から望む。
左ドアがバスルーム。

じーさんに「バイクはガレージに入れるから、準備ができたら声を掛けてくれ」と言われた。
さっそく荷物を部屋に上げ、声を掛ける。

ホテルの裏口にガレージがあるらしい。
バイクでワンブロック裏の建物の隙間みたいな細道に入ると、じーさんがシャッターを開けて待っていてくれた。
ガレージは間口こそ狭いが奥行きがあり、いちばん奥がホテルにつながっている。
中には、ほこりを被った古い車が置いてあった。
車種は判別できない。
じーさんと同い年くらいだろうか。
たぶん若いころ乗っていた車なんだろう。
その車の横の隙間に、バイクをそっと押し込んだ。

宿を選ぶとき、気を付けなければいけないポイントのひとつが、ガレージだ。
「駐車場あり」と書いてあっても、実態は公共の青空駐車場ということがある。
車なら問題ない。
だが、いくら治安が良くてもバイクだと、ちと拙い。
「専用の駐車場」の表記があるところを選ぶようにした。
その点、オーストラリアはガレージ事情に恵まれていると思う。
今回も困ることはほとんどなかった。
(ヨーロッパの都市部だと、これは苦労すると思う)

ベンチで寝たおかげで眠気は飛んだが、お腹が空いた。
食べ物を探して街を散策する。

西海岸・原生林鉄道
ぶらぶら歩いていると、West Coast Wilderness Railway なる駅舎を見つけた。
中に入ってみると、小さなミュージアムと観光列車の受付カウンターがある。
1897年から1963年まで、クイーンズタウンの鉱山から市場へ銅を運ぶ唯一の手段として活躍していた鉄道らしい。
いまは観光列車として運行されている。

時間もあるし、面白そうだ。
乗ってみることにした。

蒸気機関車とディーゼル機関車の2種類があるが、今日はもう蒸気機関車の運行はないとのこと。
15:00発、16:30戻りのショートコースのチケットを購入した。
座席はスタンダードと、スペシャル(特別車両でシャンパン/ティーサービス付き)の2種類。
ここは奮発してスペシャルを選ぶ。76.5豪ドル

15時まで少し時間がある。
サンドウィッチを買い、一度部屋に戻って遅い昼食をとることにした。

駅舎。
プラットフォーム。

プラットフォームで乗車を待つ。
席は最後部の車両だ。
車両の後ろには、西部劇でよく見るような外に出られる観覧スペースが付いている。

乗客はけっこう多く、ほぼ満席。
家族連れが目立つ。
写真をパシャパシャ撮っていると、髭のおっさんにガン見された。
構わずシャッターを切る。
折り返し地点で、機関車を後部車両に連結し直して、そこから戻って来る。
蒸気機関車のほうが絵になったかなと、ちょっと残念に思った。

折り返し点では、砂金を洗って取り出すイベントがあった。
子どもも多くて面倒なので、私は日向ぼっこをして過ごす。
帰りの車内では、お茶とケーキがサーブされ、目覚まし代わりにちょうど良かった。

のんびりした気分は味わえる。
ただ、景色はそこまででもない。

ガタゴトという揺れと寝不足のせいで、シャンパンの酔いが思いのほか回った。

シャンパンサービス付き。
最後列の特等席をゲット(指定席)。
ガン見された髭のおっさん
折り返し地点
蒸気機関車の方が絵になった

朝の霧は快晴の徴
1月12日
朝起きると霧が出ている。
朝食をとりに1階へ。

オーナーの爺さん。

この爺さんが話好きで、この建物の由来やら、維持が大変やら、いろいろ聞かされる。
「今日は晴れるぞ」とも。
朝の霧は快晴の徴なのだそうだ。

予想通り快晴になる。

タスマニアの州都ホバート(Hobart)まで約270km。
昨日と同じような山越えの峠道を行く。

峠はもうお腹いっぱいで、コーナーを淡々とこなす。
正直あまり面白くない。
山越えはもういいかな、という気分だ。
今後のルートは、平地をメインにしようと思う。

ラスト100kmくらいから、平地になり風景が牧歌的になった。
ようやく期待していた走りになった。

オーストラリア一周バイクツーリング DAY80。
Hobart泊 本日の走行251km。

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