濃紺と水色に色分けされた海、真っ白い砂 ……Lucky Bayで、暗い気分が吹き飛んだ                         Episode07/Part3

オーストラリアツーリング総まとめ(ルート・装備・危険)はこちら → 一周まとめ

2023年11月30日
おっかなビックリ病の対処として、しばらくは一日の走行を300km以下に抑え、休養を取りながら進むことにした。
しかしAlbanyからEsperanceまでの区間は約480km。宿泊するのに適当な所がなく、一気に走り切るしかない。

心頭を滅却して、ソロソロとEsperanceまで辿り着いた。
なので、この区間の風景はほとんど覚えていない。

道路工事で停車中、道路脇のダートを見てスーッと恐怖感が湧いたことだけは記憶している

Esperance泊。
本日の走行474km。

真っ白いビーチ
オーストラリアで最も白いビーチと言われるLucky Bayへ向かう。
ビーチにカンガルーが出没することでも人気だ。

Esperance中心部から65km。
Lucky Bayへ、早朝の薄暗い、ひとけのない道を延々と走る。

今朝はいつにも増して心配性になっていた。
部屋のキーは返したか。荷物はしっかり固定したか。忘れ物はないか。
パンクしたらどうしよう。ガソリンは大丈夫か。水は――。
取るに足らないことが、どーしようもなく不安になる。
同じことを何度も繰り返し確認してしまう。

Lucky Bayに向かう途中。

日がすっかり昇り、あたりが明るくなってくると、気分も上がってきた。
右手に白いビーチ――Whistling Rock and Thistle Coveが見える。
そこからさらに2〜3km進めば、Lucky Bayだ。

Whistling Rock and Thistle Cove。

真っ青な空。
濃紺と水色にくっきり色分けされた海。真っ白いビーチ。
暗い気分が一気に吹っ飛んだ。

観光客たちは、お互いにカメラを交換し合って写真を撮り合っている。
数組の人が「撮りましょうか?」と声を掛けてくれた。
ありがたくお言葉に甘えたが、あとでこっそり自前の三脚を使って撮りまくった。

ビーチは砂が締まっていて、車の乗り入れも可能。
2WDでも行けそうな気はするが、実際に見かけたのは4WDばかりだった。

カンガルーには会えなかったが、十分満足だ。

雲ばかりみて走る
Lucky Bayを後にし、北へ200km先のNorsemanに向かう。
ナラボー平原を突っ切るEyre Highwayの入口になる町だ。

宿泊施設を探してみるが、どこも満室でヒットしない。
キャラバンパークがあるので、キャビンを狙うつもりだ。

Norsemanまでの道中は、久しぶりに「楽しい走り」を取り戻した。
青い空に白い雲が浮かんでいて、とても素敵で、雲ばかりみて走った。
今の自分のペース(95〜100km/h)で走れば、景色もよく見えて楽しい。

今まで、走らされていたのかもしれない。
北部では(105〜115km/h)が自分のペースだと思っていた。
(ノーザンテリトリー州では115〜125km/h)
前後の車のペースに合わせると、大体そんなところが最遅のペースになる。

ただ、それは直線路の多い北部でのこと。
南へ下るにつれ、カーブが増え、アップダウンが出てくる。
道幅は細くなり、路面もよくない。
それでも四輪は相変わらず100〜110km/hで走っている。

四輪のコーナー侵入速度が速い。
日本だったら間違いなく「あいつ頭おかしいよね」と言われるペースなのに、何も考えずそれに合わせようとしていた。
加えて、疲労を溜めないためにとオートクルーズを常用し、緩いカーブもオートのまま走っていた。
ブレーキも、トラクションも、コントロールせずに高速でコーナーを抜ける――。
これが気づかないうちに、神経をすり減らしていったみたいだ。
そんなこんなで、長期間にわたって神経へ負担を掛け続けていたのだと思う。
ついにバイク操作に関わるあらゆる神経が悲鳴を上げ、スローダウンして「恐怖」として表れてきたのではないか。

GSは、快適すぎてスピードが上がってしまうのが、懸念なのかもしれない。
もちろん、寄る年波なのが、一番大きい。

恐怖を感じる閾値が、ものすごく下がってしまった。
休養を取りながら、少しずつ閾値を上げていくしかない。

14:00頃、Norseman着。
目につくモーテルに飛び込むも、どこも満室。
頼みのキャラバンパークもキャビンは満室で、体を休めたいのにテント泊になってしまった。

テントを買い直しておいて良かった……。

オーストラリア一周バイクツーリング DAY38。
Norseman泊 本日の走行320km。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!