【ナラボー平原ツーリング】ナラボー平原からウルル(エアーズロック)を目指す編 Episode8 (Norseman/女神とお馬鹿2人)

2023年12月1日
Norsemanのテントサイトには、既に2幕のテントが張ってあり、1幕にはバイクが横づけされていた。
離れたところにもう一台バイクが停まっているが、これから張るのかテントは見当たらない。
バイクは2台ともトライアンフのタイガー660で同色の全く同じバイクだ。
人影は見当たらないので、何処かに出かけているのだろう。

バイクでのろのろとテントの間を抜け、良さげなサイトの横に停車。
短パン、Tシャッに着替えてテントの設営に取り掛かる。
一昨日、試し張りをしたので手順は頭の中に入っている。

テントサイトは20豪ドル。ブルーのシートは備え付け。
シートの上に張るか、寛ぎスペースとして使うか迷う。
乗用車で来たキャンパーは寛ぎスペースとして使用してた。
夕方遅く来て早朝出発する寝るだけの家族が結構いる。

ハエの大群が、目と鼻と口の水分を狙って一斉に纏わりついてくる。
いよいよ名物、ハエ攻撃の始まりだ。キャップの上からハエ避けのネットを被る。
ハエの音で気付かなかったが、ステルスで蚊の攻撃も始まっていた。
短パン、Tシャッだったので気付いた時には十数か所刺された後の祭り。
質の悪いことに、刺された所が赤黒く腫れあがり滅茶苦茶痒い。腫れと痒みは4,5日続いた。

テントを張り終え、一息ついていると一組の男女が話しかけてきた。
バイクの主だ。
女性はフランス人でアンジー、男性はスイス人でトム。
アンジーはオーストラリアで7か月働いた後、バイクを購入、1年掛けて一周すると積りだという。
ビザの有効期限を気にしている。
トムはバイクを27日間レンタルしてツーリング中。
てっきり、カップルだと思って話していたら48時間前に会ったばかりだという。

全くの同型・同色のバイク。偶然にも程がある。
バイバック(現地購入・売却)とレンタルの比較にはベストサンプルだ。

アンジーはGSにチェーンが無い事にしきりに食いつい来る。
どうやら、私が入ってきた時にテントの中から覗いていたらしく、彼女のテント前を通った時にGSのシャフトドライブに気付いたのだろう。
メンテナンスフリーが相当に羨ましい様だ。

トムはちょっとお馬鹿な状況に陥っていた。
バイクのキーをトップケースに入れたまま、ロックしてしまったのだ。
トップケースにテントが入っているので、この2日間マットとシュラフだけで野営していると言う(蚊に刺されまくりじゃないの?)。
管理人が見かねて、今晩から共用キッチンで寝かせてもらえる事になったらしい。

で、どーするんだ?と聞くと。
色々手を尽くした結果、レンタル会社がスペアキーを近くの郵便局に郵送してくれる事になったという。
近くの郵便局って何処?と聞くと、190km離れたカルガリー。
明日、アンジーのバイクで2ケツしてカルガリーまで取りに行くという。
往復、380kmご苦労様です。

アンジーは、「私は、あと1年位いるから時間はあるの」と余裕の対応。
トムにとって彼女は、救いの女神だ。
私もテント無くしたお馬鹿で、一昨日買った新しいテントで今晩初めて泊まると告白。
お馬鹿男2人と女神で談笑した。

翌朝、日陰のテーブルベンチでコーヒーを入れながら朝食代わりのクッキーを食べていると、アンジーとトムが集まって来た。
彼らは、これからカルガリーまで行くので早めに朝食を取ったのだろう。
私が煎れているコーヒーが珍しい様だ。
日本のドリップコーヒーのパックだが、初めて見るという。
二人とも異口同音にオーストラリアのコーヒーは拙いと話している。
まぁ欧州人からすればそうだよな、と思う反面、個人的にはアメリカンコーヒーよりマシじゃないかと聞きながら思った。
今は、スタバが世界標準だが・・

彼らが出発したあと、こちらもゆっくり準備して出発。
今晩は200km離れたバラドニア(Balladonia)のロードハウスに泊まる。
昨晩、キャビンの予約が取れたので安心してゆっくり心身を休めながらBalladoniaに向かった。

オーストラリア一周バイクツーリング DAY39。
Balladonia泊 本日の走行197km。

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